今の家に引っ越してきてから、今年初の夏を迎える。
ここは自然が多い。引っ越してきた当初は静かだし、7階で景色いいし文句のつけようがなかった。
しかし、今年は暑い。そのせいかどうか知らないが、蝉の数が尋常でない。
まず玄関あけたら2匹ほど、通路に出ると蝉の死体が目の前の風景に映っている。洗濯物取り込むときにも、常に2匹ほど洗濯物に付いている。風呂に入ろうと思ったら。風呂の小さい窓から蝉が入り込んでくる。しまいには、そろそろ寝ようかと思うと網戸に張り付いて鳴いている。

ここでおさらい。家7階です。イメージ的に蝉なんて到底あがって来ることの出来ない領域ではないでしょうか?

蝉の人生はわずか7日。その人生を全うすべく、命の限り鳴き続ける。
そんな事を考えると、好きなだけ家の洗濯物でよかったら、止まって鳴いてくれ、とかおもっちゃったりもする。そんな仏の境地に達してみたりもしたが、やはりうるさい。
しかたなく今度は、7日しかない人生なら自然の中で鳴いた方が幸せだろう、と蝉を追い払う。しかしそんな思いもむなしく、やはり洗濯ものに付いて鳴いている。
もう後50年とかしたら、蝉の声とかきけないかな?と考えてみる。もしかすると、都内中心部に住んでいる子供達は、蝉の鳴き声聞いたことないかもとかも思ったりする。そう考えれば今蝉の声を聞けている自分は幸せだと思う。というか思う事にした。

今日も夜は蝉の声と共に更けていく。